徒然 投資と投機
投資と投機。
そんな言葉がありますが。
一体何が違うのか。
21世紀の常識である検索をしてみれば、もやもやとした結果が出てきます。
投資は長期、投機は短期。
投資はプラスサム、投機はゼロサム。
投資は世間にも良い事。投機は自分だけに良い事。
少しもすっきりせずで、なんのこっちゃとなりました。
自分は相場に資金を投じる即ち投資と思っているクチですが。
世の中からすれば何らか区別があるのでしょうか。
株式投資はプラスサム、FXはゼロサム。
だから株式は投資でFXは投機。
そんな理屈を聞くこともありますが。
であればプラスサムとは一体何なのか。
これも検索してみます。
会社組織というものは世の中に付加価値を生み出している。
そして付加価値を生み出しているからこそ株式投資への参加者は鉄火場的にお金を奪い合うゼロサムではなく、皆が仲良く儲かるプラスサムが成立する。
投資は経済成長を支え社会貢献にも繋がる。
そんな理屈の様子です。
皆が仲良く。そして社会貢献。
これは何だか居心地の良さそうな話です。
会社は付加価値を生み出して商売をして、商品の対価で売り上げを得ているわけですし。
会社で働く労働者は、労働の対価で賃金を得ているわけですし。
そして仕入れや設備の整備や賃金の手当てに資本が必要となるわけですし。
投機ではなく投資こそが資本供出に貢献出来るということなのでしょうか。
もう少し考えてみます。
会社組織はどのように資本を調達しているのか。
創業者の苦労は分かります。自腹を切ったり会社の持ち分と引き換えにお金を調達して、資本として会社運営に投じることになるのでしょう。
IPO/POも分かります。会社の持ち分と引き換えにお金を調達して、資本として会社運営に投じることになるのでしょう。
借入も分かります。他人資本として銀行や社債発行でお金を調達して、資本として会社運営に投じることになるのでしょう。
しかし株式市場で普通に株を買っている立場としてはどうなのでしょう。
証券市場。stock-exchange。
お金と株の交換所ですね。
お金は元の株主に渡るだけですし。
お金と株式を交換しているだけですし。
なんと投じたお金は会社運営に対しては1円たりとも流入してはいませんでした。
自分が新たな株主だ!分け前をよこせ!もっと儲けろ!価値をあげろ!
事実はこんな程度でしょう。
世のため人のためでもないですし。
単に新たな株主である俺様のためですし。
そんな風にも思えてしまうわけですが。
投資はする!投機はしない!
スタンスは人それぞれですし取り組みも自由です。
確かに株式はオーナー権で資本参加とも言えますが。
リアルに資本を供出したいのであれば。
他にも良い手はありますね。
例えばIPOやPOを引き受けるのはどうでしょう。
値上がりしたら売却?それは自分勝手な投機ですね。
もしくは社債引き受けでも良いのかもしれません。
利回りが低い?そんなことを期待してはいけません。
あなたの出資は確実に資本として使われるのです。
投機を嫌うのであればそこに喜びを感じるべきです。
FXや短期売買は大変だから投資信託積み立てます!
IPOは短期で儲かりそうだから取り組みます!
頼む!儲かってくれ!
そんな程度の話だと思うのですが。
最近では理念が伴わなければダメなのでしょうか。
投資は王道、投機は邪道。
仮にそんな先入観が広まってしまっているのであれば。
なんだか息苦しいですし。
何よりもったいないですね。
そんな風に思う機会がありました。