サラリーマンの資産形成 インデックス投資に想う
インデックス投資の話を良く見聞きします。
流行りということなのでしょう。
日経平均を売ってくださいというのは笑い話だった時代もある様です。
いやそれ指数だから買えないよ的な、投資初心者をちょっとイジる感じの笑い話だったのでしょう。
今は気軽に各種インデックスに対して投資が出来る世の中になりました。
良いことと思うのですが、流行りとなると少し怖さを感じることもあります。
その辺りで思ったことをメモに残してみます。
インデックス投資は便利です。
自分もいくつかインデックスで投資をしています。
個別でポートフォリオを構成するのは手間ですしお金もかかります。
その点インデックスなら安上がりで一発です。
倒産で突然無価値になるリスクも回避出来ますね。
しかし一部では市場を歪めるとの意見もあります。
インデックス投資 弊害
こんなキーワードで検索すれば、それらしい記事もいくつか出てきます。
一体何故なのか。
仕組みの面から考えてみます。
株式市場で個別銘柄の売買が活発に行われて。
各企業の価値が市場でそれなり適正に評価される仕組みがあるからこそインデックス投資と言う考え方が成り立つのでしょう。
価格形成が先で、インデックスはその影とでも言うのでしょうか。
例えば構成銘柄は比較的優位で価値が高いとされる企業で構成されているS&P500。
市場では構成銘柄各々の価値がより高く評価されていく可能性が高い。
だからこそS&P500インデックスは成長が見込めるに違いないという理屈になるわけですが。
極端な状況を考えてみます。
インデックスの売買高が極端に大きくなったとしたら?
単にインデックスへの流入・流出で価格が上下する状況になりそうです。
構成銘柄がどうあろうが結果は同じかもしれません。
業績関係なく新規加入者が多い間は上がって、解約する人が増えてきたら下がって。
配当分のゲインくらいは期待できるのかもしれませんけれど。
これではなんだかネズミ講みたいですね。
議決権についても懸念があるという記事を読んだことがあります。
インデックスファンドへ投資した人は直接の議決権を持たず、ファンド運営会社が議決権を持つのが一般的な様です。
つまりファンドに資金を投じる個人としては、インデックスファンドで多くの企業に幅広く投資と言いつつも、株主として経営に参画という立場ではないということになります。
株はオーナー権。
そこまで意識の高い人はそれほど居ないのでしょうけれど。
資本主義って何だっけという視点からなのか、市場でのインデックスファンドの割合が極端に高い状態は好ましくない。
そんな意見があるのもなるほどと思えてしまいます。
日銀の多量のETF買付についても懸念されていた頃もありました。
日本の一部の企業の大株主は間接的には日銀?
それが困ったことなのかどうかはわかりませんが、何だか歪だなとも思えてしまいます。
インデックス投資が正解。
長期投資ならインデックス一択。
何があっても延々買い続けましょう。
そんなことが書かれている記事は多いですね。
しかし理屈を考えてみたいところです。
本来ならひっそりやるべき投資なんじゃないか。
多数派として流行ったら困るものなんじゃないか。
そんなことを思ってしまうこともあります。
今はまだインパクトは知れているのかもしれません。
それでもブームが進んだ先はどうなのか。
貯蓄から投資への再度の大号令はあるのでしょうか。
皆が右へ倣えで思考硬直してのお薦め投資プラン。
何に投資するのかは自由なわけですが。
何故それが成り立つのか。
仕組みくらいは興味を持っておきたいと思えます。
投資の世界に仲良くゴールはあり得るのでしょうか。
言葉悪く書けばどう出し抜くか。
それが現実なのでしょう。
せめて市場に対して。
せめて慎重でありたい。
せめて謙虚でありたい。
そんなことを思ってしまいます。
インデックス投資が継続的なブームとなって規模がさらに大きくなって。
そして何十年もの長期投資を続けたその先で。
海千山千のヘッジファンドのファンマネ達はどうするのかなと考えてしまいます。
延々と市場へ投じられ続けるインデックスファンドからの資金。
それは貯蓄から投資への号令に踊り右へ倣えで投じられ続ける大切なお金なのかもしれません。
ただただ何も考えず。
ただただ買い続けてくれる。
ある意味ありがたい参加者です。
考えすぎなのかもしれませんけれど。
ある日そこは絶好の狩場となるのかもしれませんね。