サラリーマンの資産形成 専業主婦も資産形成?
配偶者がパートタイマーで勤めている場合、103万円の壁なんていう話はよく聞く話です。
しかしこれが一体何なのか?
いまいち中身に興味を持っていない人も多いのではないかと思えます。
どこぞに雇用されて給料を受け取る立場になると、給与所得控除が今だと55万円でしょうか。
そして普通に暮らしているだけで基礎控除が今だと48万円。
合わせて103万円。これが103万円の壁。正確には103万円の控除枠。
つまり103万円までの稼ぎは無かったことにしてくれます。
当然無税ですし、働きながらも配偶者として旦那の扶養の恩恵を受けられる、ありがたい制度ですね。
奥さんが専業主婦の場合はどうなるのか。
給料が無いので関係ない?
確かに何もしなければそうなのですが。
給料は無くとも、基礎控除枠は持っているわけです。
この枠を活用しない手は無いですね。
お金に働いてもらうのが一番です。
例えばこんな方法はいかがでしょう?
毎年の非課税の贈与枠は今の制度だと110万円あるのでしょうか。
この額を毎年気前良く奥さんに贈与します。
そして奥さんに投資の紡ぎ出す明るい未来の可能性をプレゼンし、一緒に投資をがんばってもらいましょう。
サラリーマンの旦那は税金に苦しみ続けています。
しかし奥さんに渡ったお金の生み出す利益は基礎控除枠までは無税という素晴らしい理屈が成り立ちます。
大したインパクトでは無い?果たしてそうでしょうか。
うちの場合は、もう毎年100万円×20年近くの贈与を続けています。
これだけで奥さんの資産は2000万円になりますね。
それなりの資産額ではないでしょうか。
例えば2000万円のうち、1500万円程度を不動産に投資していたら?
首都圏中古区分マンションを狙うとすれば、頑張れば2戸くらいは買えるでしょうか。
諸々維持費や固定資産税等を差し引いての税引前利回り6%程度はまだ狙えます。
1500万円の6%は?90万円です。
基礎控除枠は所得税と住民税で微妙に違っていて面倒なので40万円で計算します。
すると90万円では大幅に超過?
いえ、不動産には減価償却費があります。
中古区分マンションへの投資額1500万円ともなれば、築年数にもよりますが年50万円程度の減価償却をすることになります。
すると、減価償却50万円+基礎控除40万円で90万円。
減価償却は売却時までは単なる会計上の経費なので、手取り90万円丸々残ります。
当然無税ですし、配偶者の立場はそのまま維持可能です。
実際にはここまでギリギリの額は狙えませんが。
毎年の贈与は続けており、奥さんも不動産を所有しています。
丸々一戸を持つ必要もないですね。不動産は持ち分割合を決めて夫婦で購入することも可能です。
自宅をローンで買う際にそんなことをしている人も居るのでしょうが、それと同じです。
そして証券投資も同じように取り組んでくれています。
NISA枠も当然夫婦各々が持っているものです。
活用しない手は無いですね。
不動産投資をする場合、基礎控除を埋めた分だけパートでの103万円の枠は小さくなります。
しかしパートでも103万円を越えないように気にして働いている人も多いのでしょう。
であれば、残った枠を埋められる分だけさらに短く働く手もありそうです。
不動産で40万円なら、パートでは残り63万円。
時給で働く職場なら、103万円比で6割程度の勤務時間でしょうか。
お金に働いてもらって自身の労働時間は短くする。
まさに資産家、セミリタイア的な考え方ではないでしょうか。
贈与がもったいない?
同じ家庭で生きるのであれば、誰の財布でも同じです。
リタイア後の生活を考えてみれば、夫婦各々で控除枠をきっちり活用している方が有利ではないかと思えます。
リタイア間近になってから、やはり奥さんにもがんばってもらおうと思い直したとしても、無税の年間贈与枠はいきなり広がるものでもありません。
長期投資じゃないですが、長期戦略が必要な案件と思えます。
それに、どうせ亡くなったら相続ですしね。
熟年離婚?
そういう高度なケースは想定外ですね。
ノーコメントで。