アーリーリタイア 日陰者だったの?
アーリーリタイアに向けて、情報収集を続けているわけですが。
税制や社会保険について、少しずつ知らなかった部分も見えてきています。
何となく話題になることもある内容です。
多少は想像出来ていた部分もありますが。
低所得だと、色々な部分で優遇というか、負担が軽いのですね。
低所得なんだから仕方ないだろ!どう負担しろというのか!という点に文句はありません。
ただ、この低所得というのが制度上は一体どういう経済状況の人たちを指すものなのか。
制度を考える機会の少ない普通のサラリーマン世帯の立場からすれば、え?そうなの?という内容も多いです。
例えば、充分な資産を持ってアーリーリタイアするとして。
資産の構成によっては、普通に暮らしつつも、社会保障は「低所得者として激安で!」ということが出来てしまうわけです。
住民税も医療も激安!みたいな感じでしょうか。
とはいえ、アーリーリタイアずるい!なにそれ!という話でもないのですね。
リタイア世帯全体に関係する話になるのでしょう。
アーリーではないリタイア世代の人達の生活を考えてみます。
次の3タイプの家庭の経済状況はどの程度違うのか。
A・・・年金だけでの生活
B・・・年金+金融資産2000万円での生活
C・・・年金+金融資産5億円での生活
Aの世帯は苦しいかもしれませんね。
Bの世帯は例の老後は2000万円資産があればという一般的な家庭の話になるのでしょうか。
Cの世帯は余裕ですね。もしかしたら資産は増え続けていくのでしょうか。
子供や孫への贈与や相続対策に必死になる人たちも居ることでしょう。
明らかに経済状況は異なるわけですが。
でもこれ、A~Cいずれの世帯も、今の制度では「低所得者として激安で!」となる可能性が高いのですね。
メガ大家含め、事業で生活を成している方々に対しては、ご苦労様ですとしか言いようが無いですが。
制度バグっていませんか?という気持ちになってしまいます。
国民健康保険や後期高齢者医療保険。
これも色々いびつです。
医療費は年齢に連れて嵩むのは自明の理ですが。
今のルールは年齢に連れて負担が減ります。
交通事故で毎年車両を修理している人の方が、車両保険安くなるようなものですね。
高額療養費のルールもあります。
入院や手術、高価な薬の負担は大きいですが、これらも保険医療適用となれば、自己負担は一気に軽減です。
助かった!となる人も多いのでしょうけど。
保険というのであれば、負担は受益に応じて適切なのかどうか。
否ですね。
負担額は受益の大小ではなく、所得で決まります。
そして充分な資産を持ちつつも、実際には「低所得者として激安で!」高額な医療を受けることが出来てしまいます。
とはいえ。
自分自身、サラリーマンの立場として、入院に手術にリハビリにと医療にはお世話になり、高額療養の制度に助けられました。
それなり資産もありますからと制度使わず大きく負担するのかと聞かれればNOです。
何故なら今はそういう制度であるならば、最大限活用しようとなるのが当然の感覚です。
穴の無いシステムなんてものは無いのでしょう。
どこかの層に対するお目こぼしとして、わざと穿たれた穴なのかもしれません。
それでも従来は、支える側が多く、支えられる側が少ないことで成り立っていたのかもしれません。
今後、制度維持が困難なほどの状況になれば、ルールは自ずと是正されていくのでしょう。
どちらにせよ。
これ、意外に地味ながらマインド的にはやっかいです。
必死で働き、蓄財と投資に励み、そして運良くアーリーリタイア出来たとして。
すると何故かすっぽりと制度の穴にハマってしまい、何だか良く分からないけど色々お得になってしまった!なぜだろう!という状況になってしまいがちなのですね。
別に狙っているつもりもないのに、傍から見れば、資産抱えているくせにお得システムに寄生する無職のおっさんということになるわけで。
なんだか卑怯者みたいですね。
となると、世間に対しては、絶対にこの身分はバレてはいけないということになるのでしょうか。
あれほど夢見て求め続けたアーリーリタイア。
もう充分に働いたし今後はゆったり暮らすから!お先に失礼!みたいな勝ち組イメージを持っていたのですが。
実はうっかり身バレでもしようものなら、制度の穴に寄生する卑怯者呼ばわりされかねない後ろめたい目標だったんじゃないか。
大丈夫なのかこれ?
ブームとか言っている場合じゃないんじゃないか?
働かないのが勝ち組!とか言ってる連中と大差無くないか?
なんて。
少し怖いことを考えてしまったのですが。
FIRE目指してます!という人たち全員が成功するものでもないのでしょうし。
そう考えれば、結局はマイノリティなのでしょう。
大した問題ではないのかもしれません。
でもちょっと怖くなってきたので。
ひっそりとアーリーリタイア狙います。