徒然 一億総株主国家
貯蓄から投資!
資産所得倍増!
一億総株主!
最近は国家総力戦で投資熱を盛り上げようという方向性なのでしょうか。
iDeCoやらNISAやらの制度もあります。
とはいえ。
投資していない人たちは何故投資していないのか。
投資は自己責任。
投資経験者であれば身に染みていることでしょう。
要は損をすることだってあるわけです。
ぶっちゃけて言えば稀に得をする。
投資とはそんな程度かもしれません。
そしてそのくらいのことは投資をしていない人達も朧気には理解しているのでしょう。
損をしたくない。
投資は怖い。
投資はギャンブル。
そんな理解で投資から距離を置き、地道に貯金をして。
悪いことではありません。
堅実な人は案外多いと思えます。
無理に投資熱を煽るとどうなるのか。
投資ですから何も約束は出来ません。
統計を語るにも100%はあり得ません。
しかし。
国が投資をしましょうと言っている!
きっと何かが変わるに違いない!
きっと儲かるに違いない!
都合の良い情報だけを切り取って都合良く理解してしまう人も多いと思えます。
『一億総株主完全マニュアル』
『ポイント総取り!対応口座開設方法完全攻略!』
『世代別お勧めファンドはこれだ!』
こんな感じの毎度のマニュアル本が出るのでしょう。
そしてお勧めファンド一覧が載っていて。
これを買えば間違いないとか解説されていて。
そのくせ投資は自己責任とお決まりの免罪符も最後に小さく書かれているのでしょう。
一億とは言わずとも結構な人数はマニュアル通りに積み立て投資を始めるのでしょうか。
そして損をしたらどうなるのか。
国がやれって言ってた!
儲かるって書いてあった!
言うこと聞いてただけなのに大損した!
自分は悪くないのに!信じてたのに!酷い!
嘆かわしい状況になる未来が目に浮かんでしまいます。
ウッキウキの揚げ足取りが国会で延々続いてしまうのでしょうか。
そもそも何故投資をここまでゴリ押しするのでしょう。
社会保障が厳しいから自助努力で何とかして!
おそらくそんなところなのでしょう。
とはいえ。
投資さえすればバラ色の未来が待っているのかどうか。
投資にはリスクありとの常識を鑑みればなかなか厳しい夢物語です。
個人資産総額2000兆円。
その半分は預貯金と読んだこともあります。
そして仲良く右へ倣えが大好きな国民性。
多くの人は仲良くマニュアル通りに似たようなファンドを積み立て続けるのでしょう。
うっかりすれば投資に向かう何百兆円が一瞬にして失われる未来だってあり得るのかもしれません。
一度冷静に考えてみたいところです。
国民皆がコツコツ積み立て。
その目的は主に老後のため。
既にそんなシステムがある様な気もしますね。
年金。
これじゃダメなのでしょうか。
我が国の誇る地道で無難で手堅い運用を繰り返す投資ファンド。
GPIFで良い様な気もします。
年金積立額は今後はお好きな口数まで自由に増額可能とします!
そんな感じでいかがでしょうか。
ダメな理由は何となく分かります。
若い世代が上の世代を支える負の連鎖。
これを整理しないと何ともならないのでしょう。
年金の先行き厳しそうだから、とっとと国民皆に資産形成を頑張ってもらわないと社会保障詰むんじゃね?
そんな感じなのかもしれません。
先が厳しいのであれば先送りでは解決しません。
テコ入れしてスパっと整理するしかないとも思えます。
え?
そういう政策は投票で決まっていくもの?
確かにおっしゃる通りです。
受益のために票を投じて運営を変えていく。
既にそんなシステムがありました。
政策次第で国の未来はきっと変わっていくのでしょう。
確かに図体の大きな船です。
舵はきっと重いのでしょう。
方向は少しずつしか変わらないのでしょう。
それでも未来の受益のために舵を切るのは誰なのか。
自分は多少うんざり気分になりつつも投票だけは続けておりますが。
株式会社日本とでも見た場合。
受益のために票を投じて運営を変えていく。
一億総株主。
別に目新しいことでもなかったですね。