アーリーリタイア インフレ家計を計算してみる

リタイア後の家計を考えています。

自分のサラリーマン人生は振り返ってみればデフレ真っ只中です。
インフレは知識としては知っていますが経験としては幼少期のちょっとした思い出程度しかありません。
お菓子がちょっと高くなったとか、そんな程度の記憶でしょうか。

インフレ対応の資産とは何だろうであるとか、難しいことを色々考えてしまうわけですが。
とりあえず色々値上がりした場合にどうなるかという程度の計算ならば簡単です。
計算だけならタダですし。
ざっと計算してみることにします。

まずは53歳リタイアから99歳までの家計収支見込みとして数字を適当に並べてみて。
リタイア初年度の現金残高を2000万円として。
グラフにするとこうなりました。


残高は左の軸、収支は右の軸です。

家計収支は74歳以降赤字拡大です。

65歳時・・・収入552万円、支出394万円
70歳時・・・収入482万円、支出433万円
80歳時・・・収入418万円、支出524万円
90歳時・・・収入365万円、支出635万円
99歳時・・・収入324万円、支出754万円

65歳時の支出394万円が99歳で754万円。
35年で大体1.9倍のインフレです。

貯金は93歳で枯渇ですね。
99歳時点では約2300万円のマイナスになりました。


家計の内訳はこうでした。


<収入>
家賃と証券からの配当、そして年金です。
家賃・・・空室も見越してで毎年2%ダウン。
配当・・・インフレ対応で上げていきたいところですが保守的にプラマイ0%とします。
年金・・・先行き厳しいのは確かですし、残念賞として毎年1%ダウンとします。

<支出>
色々ありますが、ざっと並べて毎年2%ずつ値上がりしていくこととします。
全ての数字は節約なしの多めでの見積もりです。
健康保険も厳しいのでしょう。支払は毎年1%アップとします。


少々極端なシミュレーションなのか、実は案外リアルなのか。
期待の年金を増額傾向ではなく減額傾向で評価していることもあり、厳しい結果になりました。

とはいえこのシミュレーションはフローだけの積算です。
家賃や配当の源泉たる不動産や証券の評価額は含んでいません。
現時点での時価額を大体6000万円程度として、不動産や証券の評価額がそれなりにインフレ追従するのであれば、70歳以降は資産の取り崩しも含めて生計を見直せば充分に成り立つ様にも思えます。
そもそも築80年の投資用マンションなんて持ち続けたくはないですね。


年金支給額はインフレで上がるはず!
家賃や配当もインフレで上がるはず!
そもそもここまでのインフレは有り得ない!


確かにそう信じておきたいところです。
上がってくれれば何も問題ありません。

とはいえ試算した数字は見ての通りで政府目標のたかが毎年2%のインフレ率です。
社会保険の懐事情が厳しいことも周知の通りです。
節約バッファは充分にあるとはいえ、ある程度の悲観シナリオで見ておいた方が結果としては先々気楽なのかもしれません。


ちなみに年次のインフレ率を1%とした場合はこうでした。


年金と健保の増減率は1%で変わらず。
家賃や配当の見通しも変更せずでの試算です。

この場合はリタイア生活最初のバッファ2000万円で充分ですね。
資金は枯渇することはなく、むしろ増えています。


生活は延々と長く続くわけですし。
インフレのインパクトはほんの数パーセントの違いが先々大きなものとなるのでしょう。
当然インフレ率が2%よりも悪くなれば、資金枯渇はさらに早い時期になります。


そんなわけで。


貯金だけではインフレからは確実に置いてけぼりということなのでしょう。
せめて不動産や証券。もしくはゴールド?
何が正解なのかはよく分からないわけですが。
自身の生活を守るためにも。
資産をなんらかインフレ追従を期待出来る形にしておきたい。
それは確かなのだろうと言えそうです。



以下参考用で。
過去のインフレやデフレを分かりやすく解説してある記事でした。

リコー経済社会研究所 インフレ

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