サラリーマンの資産形成 マンションよりREIT?

今年購入した中古区分マンション。
オーナーチェンジ手続きがやっと終わりました。
入居している方が居る状態での売買です。
入居者の方に手間をかけさせない様に、多少気を使いつつの書類手続きが続いていました。


中古区分マンション。
今は割高と感じますが、10年も戻ればサラリーマンにも比較的取り組みやすい投資対象でした。

自分は2013年から買付を始めて今に至ります。
当初は毎年購入しようと息巻いていましたが、結局そうも行かず、未だ事業規模にすら達していません。

とはいえ最初の物件購入から今年で丁度10年目。
融資残も無く、食える程度の手取りに届きました。
ブルジョア生活を目指すわけでもありません。
ポートフォリオの一角として頼もしいと思えます。
年金までの時間を収益で過ごせ、以降少し余分な手取りを得られるのであれば充分です。
平凡サラリーマンとしては頑張ったんじゃないか。
そんな風にも思えてしまいます。


投資を始める前はREITと比べて悩んでいました。
現物を選んだのは利回り面で優位と見たからです。
とはいえ現物は意外な手間と出費に驚く場合もあります。

以下、不動産投資を始める前はあまり意識していなかった内容です。
自分の経験してきた手間や出費に繋がる諸々についてメモを残します。


付帯設備
エアコンや照明は付帯設備として付いているのかどうか。
重大な問題ではありませんが、中古で購入する際に確認しておきたい項目です。
でないと退去があった際に、あれ?エアコンも照明もない!となって、募集の際にどうするべきかで慌てることになります。
値段は知れていますが手配には多少の手間もかかるので。


床材
これも大した問題ではないですが。
カーペットはいまいちだなと思えます。
退去があれば速攻フローリング等に入れ替えです。
要はその分出費を見込む必要があります。
しかも工事が案外長くかかるのですね。
上下左右の入居者の方の許諾書が無いと工事申請を受け付けてくれない。
そんなルールのある組合もある様です。
段取り良く進めないと1ヵ月は募集が飛びます。


給湯器や水回り
自分の選ぶ物件は築古物件ばかりです。
なので給湯器や水回りのトラブルの可能性が高いです。
実際、水が漏れたという話で管理をお願いしている不動産会社さんに緊急対応を何度かお願いしています。
購入する際には水回りのリフォーム歴を確認しています。
記録のない物件は、割り切っていつか来る故障の日を覚悟します。

電気温水器の物件は持ったことがありませんが、ガスと比べて修理が割高という話は聞きます。
立地が良ければ大した問題では無いのでしょうが、物件を選べるのであれば電気よりはガスと思えます。

あと換気扇も壊れますね。これはもう宿命なのでしょう。


洗濯機用防水パン
防水パンがあるかないかで募集が数千円は変わります。
防水パンなしで購入した部屋については退去後のリフォームついでに工事して取り付けてしまいます。
逆を言えば防水パンなし物件であれば退去後に防水パン工事費でざっくり予算を見ておいた方が良いということになります。


天井漏水
これはちょっと面白い経験でした。
退去後のリフォームやさんとの打ち合わせ中、天井の汚れが気になって突いてみたら石膏ボードが腐っていて穴が空いてしまいました。
最上階の物件だったのですが、どうやら躯体の天井に亀裂があり、極僅かな雨漏りからの雨垂れで石膏ボードを腐らせた様です。
マンションでもこういうことがあるんだなと面白がっていたのですが、その後が大変でした。

躯体の亀裂なので共用部分です。
管理組合に伝えるのですが、部屋の内側からの腐食では?と話を聞いてもらえません。
仕方なく天井裏の写真を多数撮影し、保険屋さんの見解レポートまで動員して、やっと管理組合に躯体の亀裂修理と天井ボード張替えまでの修理をしていただけました。
見に行ける距離の物件で良かったですが、遠隔地であれば言いなり自腹で全部直していたのかと思えてぞっとします。

修理は無料で済みましたが、募集までは3ヵ月程空いてしまいました。
その分の請求を出来なかったのは悔やまれます。

この経験以降、最上階物件は何だか面倒だなと思える様になりました。


家賃保証契約
入居者の方がある程度入れ替わっている物件であれば良いのですが、長らく入居して下さっている物件であれば家賃の保証はどうなっているかは気になるポイントです。
連帯保証人もしくは保証会社というのが一般的ですが、長年住んでの更新のどこかで、いつの間にか保証契約が切れていたという物件がありました。
オーナーチェンジで購入したわけですが、さすがに家賃保証が無いのは嫌なので保証会社と契約です。
とはいえ入居者の方に今更の追加請求をするのも申し訳ないので、こちらで支払っての契約としました。
波風立てて退去となると出費も嵩むし面倒です。
なるべく長く入居し続けてほしいというのが本音になります。


修繕積立費
これは購入の際に相当気にして見ている項目です。
組合の積立残高と大規模修繕歴次第によっては購入を手控えます。
理由は積立不足の物件の行く末は、次の4択くらいしか道が無いと思えます。

1)収支見直しで改善してお金を貯めて修繕。
2)修繕先送り。無計画を改めて修繕積立増額。
3)組合で借入をして修繕。修繕積立増額。
4)修繕を諦めてのポンコツマンション化。

1で済む例があれば良いですが、実際には2か3になるのではないでしょうか。
要は利回り低下です。
4も見たことはありますが、いらねー、となります。

手持ちマンションで2)になった例もありました。
修繕積立値上げ。結果として利回り低下です。

それなり綺麗で積立額も充分に見えたのに、なぜかお金が残らないのですね。
総会に出て見てみれば、管理会社の言いなりでお金をだらだら出費する雰囲気です。
相見積もりすら取らず、管理会社提案の数百万円単位の提案に手を出します。
びっくりですが、マンションの組合の運営は自分も含めて素人の集まりです。
多少は数字にシビアな方が偶然居れば良いですが、そうでなければ管理会社の食い物にされてしまうのでしょう。
今はそのマンションの理事に入っていますが、予算はいつも低空飛行です。


繁忙期の段取り
3月中の退去連絡、入居中に募集広告、3月末までに退去とクリーニングと入居。
良くあるパターンなわけですが、これが案外タイトです。
退去前、クリーニング前の先ヅモで入居募集をすることになるわけですが、段取り良く進めないと次の入居者の方に迷惑をかけてしまいそうで恐怖です。
自分はここで空くのは最大リスクと考えてクリーニング等が多少割高でも割り切ってYESで進めてしまいます。



他にも何だかんだと意外なところで、え?と思わされることはあります。
結局何が起こるのか。
ちょっとした問題、ちょっとした意識の緩みでリアルに利回りが削られるのですね。
もう少し規模が大きくなれば丸投げ運営も出来るのかもしれませんが既にタイミングは逃してしまったようにも思えます。

今後インフレが進んだ場合に現物不動産とREITの利回りはどう変化していくのか。
自分が現物を選んだのは利回りに優位性があると見たからです。
しかし今後はどうなのか。
取り回しの良さはREITの圧勝なわけですし。
利回りの変化を注視しておきたいところです。


とはいえ。

当面は手に入れた現物不動産に頼ります。
これからも細かいことを色々と気にしつつ。
平穏無事を祈りつつの経営を続けることになるのでしょう。

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