サラリーマンの資産形成 金融リテラシーと目標資産額

やってみました。

金融リテラシークイズ

100点!


金融リテラシー。

どなたかのブログでこのサイトを知りました。

毎年こういう調査を行っているのですね。

調査結果も載っていました。

金融リテラシー調査(2022年)


金融リテラシーとはたまに聞く言葉です。

しかし本当に重要なのは何なのでしょうか。

このクイズみたいなあれこれ知っている知識量?


自分の感覚で思うのは単に普通の算数力。

極端なハイリターンには裏があるという常識。

要は損得勘定が出来ること。

そんな程度で充分と思っていました。


調査結果には海外との比較データも載っています。

日本は案外と低いスコアで驚きました。

日本は算数に比較的強い印象だったので衝撃です。


結果を斜め読みしてみます。

この部分に興味を持ちました。


金融知識の属性別分析

① 年齢階層別には、年齢層が高いほど、正答率は高くなる傾向。

② 職業別には、学生の正答率は相対的に低い一方、教員、公務員(除く教員)の正答率は高い。

③ 年収、金融資産額が高いほど、正答率は高くなる傾向。

④ 金融・経済情報をみる頻度が高いほど、正答率は高くなる傾向。

⑤ 金融取引の経験を積んだ人の方が、正答率は高い傾向。


①④⑤は分かります。

②は今一つピンと来ません。

そして③。

金融資産額が高いから正答率が高くなるのか。

正答率が高い人の金融資産額が高くなるのか。

実際はどちらなのか。

この結果からだけでは分かりませんね。



金融資産額。

目標を掲げやすいけれど話題にするのが憚られる。

そんな気になる数字です。

大金が得られれば人生の選択肢は広がるはず!

そんな風に思ってしまうのは確かです。

それなりの資産を作るにはどうするのか。

稼ぐ、お金を残す、増やす。

このサイクルを効率良く回すしかないのでしょう。

せっかくですのでこの3つのフェーズ。

これらを少し深堀りしてみます。


Phase1:稼ぐ

このフェーズは資産形成の第一歩。

サラリーマンであればまずはサラリーマン稼業への集中でしょうか。

そしてエリートサラリーマンであれば、投資で大きなリスクを取らずとも、それなりの資産を築くことだって出来るのでしょう。

サラリーマンの資産形成 1億円は簡単?

あとは最近では副業も言われていますね。

とはいえサラリーマン+副業。

疲れて燃え尽きてしまわないかと心配です。


Phase2:お金を残す

いわゆる家計管理。

得られた収入内でどう効率良く生活するか。

ある意味工夫しやすいフェーズなのだと思えます。

無駄を省く試行錯誤は、慣れると案外面白いものかもしれません。

とはいえ収入を100%残すことは出来ません。

これ以上節約出来ない生活費下限もあるはずです。

所謂FIREでブームになった理屈で言えば、収入から投資に回す割合が決まれば、稼ぎの大小に関わらずリタイアまでの年数が決定する。

そうしてマニュアル化された理屈が受けてのムーブメントだったのかもしれません。


Phase3:増やす

いわゆる投資をするのでしょう。

色々な手法はあるわけですが、金融リテラシー的に考えてみます。

リスクとリターンは表裏一体。

毎月20%の利益が得られる投資商品ですよ!

金融リテラシーがそれなりにあれば、そんな商品の説明を聞けば、すかさずNOと答えることになるのでしょう。

つまり増やすフェーズは一般的な市場での資産運用を考えた場合、数字は無難な一定の範囲に収まると言い切ってしまっても良いのかもしれません。



となると。

市場の運用利回りは一定と仮定して。

節約も最低限の生活費には限度があって。

であれば本業で稼ぐ金額こそがキーファクター?

稼ぐ金額次第でサラリーマン人生の中で目指せる資産額は決まる。

何の面白味もない話かもしれませんけれど。

そういう乱暴な見方も出来るのかもしれません。



ざっと計算してみます。

サラリーマンとして働いて毎年残せる金額は?

22歳50万円スタートとして。

毎年102%~110%で推移していくとして。

これは運用利回りではなく、本業の稼ぎ+節約で毎年残せる金額です。

毎年所定の%で残せる金額が増える=稼ぎが順調に増えていくという想定です。


生活も少しずつ大きくなるとして。

毎年残す金額の上限を250万円とすると・・・。

こうなりました。



250万円を残せるようになる年齢は?

102%、104%では60歳までには達しません。

106%の場合は50歳。

108%の場合は43歳。

110%の場合は39歳です。


いやいや、そんなに残せるはずがない!

若い程に先の見通しは分かりませんし。

そんな意見も出そうな数字かもしれません。

とはいえ生活費の節約には限界があります。

運用利回りにも極端な高利は有り得ません。

そう考えれば。

稼ぎこそが資産形成ペースのキーファクター。

これは間違いのない事実と言えるでしょう。


そうして残せたお金を投資します。

シミュレーションなので全額毎年再投資の複利計算です。

運用利回りは無難に4%固定とすると・・・。

こうなりました。



表にするとこうなります。


こう見てみるとどうでしょう。
稼ぎこそがキーファクターと言いつつも極端な差でもない?
運用利回り4%です。
目標資産額2000万円とするのであれば、稼ぎ+節約が102%~110%での達成年齢の差は6年です。
目標資産額3000万円とするのであれば差は9年。
確かに稼ぎに差はあれど意外に平等に目指せる目標資産額かもしれません。

しかし5000万円を狙おうとなると、少し話は変わってきます。
5000万円の達成年齢の差は102%と110%で12年。
しかも年齢で言えば45歳と57歳という差です。
年数の差よりも年齢の差の方が辛く思えます。
目標とする資産額が大きい程に稼ぎの差は大きく効いています。

1億円を目指すとしたら?
102%や104%では60歳までには達しません。
とはいえ6000万円、8000万円には達しています。
であれば大した問題でもないのかもしれません。
そもそもこんな資産額を目指す意味はあるのか。
運良く何かのバブルに乗ったら届く金額。
もしくは投資を趣味として熱中した末に届く金額。
そんな程度で見ておくべき金額かもしれません。



老後に向けてある程度の資産を用意したい。
そういった一般的な目標設定であれば。
地道に稼ぎを増やしつつ、50歳を過ぎて100万円を残せる程度の収入に届いてさえ居れば4%の運用利回りで充分な資産形成は可能。
そんな結果とも言えるのかもしれません。


逆を少し考えてみます。

稼ぎが不充分な若いうちに無茶な目標資産額を目指す場合はどうなるのか。
若くして5000万円!
さらに狙って1億円!

稼ぎが不充分として。
節約にも限界があるでしょう。
となると変えられる数字は運用利回りのみです。
リスクとリターンは表裏一体。
つまりハイリスクな投資で高利を目指す必要が出てきます。

リスクを分かってハイスコアを狙う。
それは確かに一つのチャレンジです。
とはいえ地道に稼いで30代中盤で年60万円も残せる年収に届いていれば、50歳で3000万円、60歳で6000万円の資産額は狙えるわけです。
ハイリスクなチャレンジをするということは、そういった無難なスコアすらも捨てる覚悟が必要なのかもしれません。



ハイリスクなチャレンジに失敗したとして。
その後再度積み上げるには相応の時間が必要です。

自分自身、年齢と共に投資対象は無難な方向に変化してきたと感じています。
ハイリスク運用へのチャレンジはアリとしても。
投じる金額の割合や、撤退の条件。
そしてチャレンジによって失うものは何か。
最悪を想定し理解した上での運用プランを考えておきたいところですね。

時間は取り戻せません。
早送りも出来ませんし巻き戻しも出来ません。
そして投資は時間です。
時間大事です。

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