アーリーリタイア FIRE理論おさらい
もう飽きた感もありますが。
最近FIREの理屈を改めて考えさせられる機会がありました。
理屈通りに実践している人はいるのでしょうか。
そしてもっと気になること。
理屈通りに成り立つものなのでしょうか。
FIREの理屈
投資の想定リターンが7%。
3%はインフレ。4%は成長。
生活費の25倍の資産があれば?
その4%はなんと生活費同額です!
投資の収益で延々と暮らせてしまう!
たまに暴落するから現金クッション5年分ね!
全体像はこんな感じでしょうか。
FIRE資産形成フェーズ
これは7%の収益曲線です。
毎年一定額の投資をするとして。
縦軸は倍率、横軸は時間です。
25倍に達するまでの時間・・・15年です。
この15年の意味は一体何でしょうか。
FIRE達成までの年数は入金率で決まる
仮に収入の50%で生活出来るとして。
残りの50%を投資すれば?
生活費同額を投資していることになります。
つまり50%の入金率を15年維持すれば生活費の25倍の資産が得られる。
その後は7%運用のうち4%を取り崩して生活可能。
15年でFIRE達成!
こんな理屈ですね。
入金率が下がれば?
例えば収入の75%で生活して25%を投資に回す。
投資額は生活費の3分の1。
つまり25倍×3倍で75倍の運用が必要です。
75倍・・・グラフを見れば27年です。
逆に入金率が上がれば?
収入の25%で生活して75%を投資に回す。
投資額は生活費の3倍。
つまり25倍÷3倍で8.3倍の運用が必要です。
8.3倍・・・グラフを見れば7年です。
入金率25%・・・27年でFIRE
入金率50%・・・15年でFIRE
入金率75%・・・7年でFIRE
FIREの理屈では金額の大小は関係ありません。
継続可能な範囲で生活をミニマム化する。
そして収入に占める入金率を最大化する。
するとリタイア達成までの年数が決まる。
投資先はS&P500等がお勧め。
積立投資を続けるだけで達成可能。
そういうシンプルな理屈がウケたのでしょう。
低入金率=単なる長期積立投資
地道に資産形成!
そんな人達は20%も投資しないかもしれません。
FIREなにそれ?
生活が潤えば充分ですよ。
要はこれは単なる長期積立投資。
20%であれば失敗しても人生は傾かないでしょう。
そしてそんな感覚であればこそ気付けば大きな資産を抱えているのかもしれません。
高入金率=高収入かミニマリストか覚醒FIREか
50%を越える圧倒的入金率を維持するには?
高収入か低予算生活が必要です。
プロフィールは若いエリートか超ミニマリスト?
実家暮らしで実家を相続可能なら実現可能性は一気に上がりそうです。
もしくは収入が上がってからの覚醒FIRE?
30歳手取り500万円、生活費250万円なんてプロフィールの人は案外居そうです。
50%を維持出来るなら30歳覚醒で45歳達成も理屈の上では可能ということでしょう。
金はないけどすぐFIREしたい!=ハイレバ
入金率75%や50%なんて到底無理!
だけど25%で27年なんて耐えられない!
20%で30年超なんてあり得ない!
今すぐにでもFIREしたいんだ!
気持ちは分からないでもありません。
サラリーマンとはそんなものでしょう。
変な夢を見せられてしまったサラリーマン。
ある意味不幸かもしれません。
入金率は上げられない。
しかし今すぐにでもFIREしたい。
結局何が起こるのか。
残るパラメータは利回り。
ハイレバチャレンジになるのでしょう。
しかしキャピタルゲイン7%すら大いなるチャレンジです。
その上ハイレバになれば?
既にギャンブルの領域かもしれません。
仮に入金率25%、期待利回り35%としたら?
投資額は生活費の3の分の1。
つまり25倍×3倍で75倍の運用が必要です。
しかしレバレッジ5倍です。
75倍÷5として15倍相当。
15倍・・・グラフを見れば11年です。
無茶なハイリスクを抱えても入金率25%では11年必要です。
果たして上手く行くのでしょうか。
仮に逆に噴いたら?
投資資金は大幅毀損でしょう。
いつかは戻るはず?
将来のことは誰にも分かりませんね。
FIRE生活フェーズ
運良く生活費の25倍の資産を得られたとします。
その後は7%運用期待で4%取り崩し生活?
何度も書きますがキャピタルゲイン7%すら大いなるチャレンジです。
現金クッション5年分あれば成り立つ計算?
であれば資産形成フェーズでは25倍ではなく30倍を狙わなければいけません。
生活費の30倍を作るには?
入金率25%・・・30年
入金率50%・・・17年
入金率75%・・・8年
ほんの数年働くのが延びるだけ?
割り切れるなら問題はないですね。
統計を信じる!平均7%は大丈夫!
信じられるなら問題はないですね。
FIRE理論は皮算用?
投資と複利に馴染んだ立場から見てみます。
FIRE理論はどうなのか?
その計算良いね!夢があるよ!
そんな程度の内容に思えてしまいます。
72の法則で将来の資産額を計算して。
◯年後には億万長者!
皮算用は投資家あるあるの1つでしょうけれど。
なんだかそれと似てますね。
FIRE理論。
資産形成の考え方というのならば分かります。
しかしこの理屈に生活を預けることが出来る?
うまく行っている人を知らないだけ?
学者さんの試算で破産確率低いから大丈夫?
理屈は分かるわけですが。
何だかチャレンジングだな。
ノーベル賞の学者さんのファンドも破綻したし。
自分ならやっぱインカム頼りかな。
不動産やREITや高配当株ハイブリッド投資。
そして想定利回りはもう少し保守的に考えるかな。
自分は頭が固いのか。
それとも臆病すぎるのか。
改めてそんな風に思ってしまいました。