サラリーマンの資産形成 保険は要らない?

保険は無駄!要らない!
そんな話をちらほら見聞きする機会があります。

理屈としては、国営の健康保険と介護保険と年金があるから民間保険は非効率!
そこに支払うお金があるのなら、貯蓄するなり投資するなりをした方がお得!
そんな論調の様ですが、実際どうなのでしょう。


自分も好んで保険に大金突っ込んでいるつもりでもないのですが。
それでもいくつかの民間の保険を契約しています。
保険のタイプも色々あるわけですが。
メモを兼ねてずらっと書き連ねてみます。



個人年金その1(日本生命)
1994年契約。
年払い約85000円×36年 総支払額300万円弱。
60歳から72万円×10年間受け取り。

これは保険と言うよりは貯金ですね。
累計300万円弱を支払い、60歳からの受取額は720万円になります。


36年間で230%。
積算シミュレーションしてみたところ約4.4%の利回りでした。
※計算間違い訂正
ついでに年金控除が取れるので節税効果も得られています。

全期前納といって、将来の分を既に支払い済です。
その分支払いは割引されますし、予定利回りも上がります。


個人年金その2(アフラック)
2012年契約。WAYSという名前で売っていたものです。
総額約117万円 全期前納済。
夫婦各々で加入しています。

個人年金ですが、契約開始直後から200万円の死亡保険が付きます。
あとは60歳以降で年金、介護年金、医療保険として使途を決められます。

契約直後で解約すると当然損です。
70歳時の解約払戻率は約136%。年利換算すれば約1.2%程度です。
年金としてそれほど有利でも無いのですが、60歳時の健康状態や国民健康保険の制度の状況によっては介護年金や医療保険はありかと考えて契約。
実質的に年金なのですが、一般の生命保険控除枠が使えました。



三大疾病保険(アフラック)
2012年契約。
年払い約126000円×19回 総支払額240万円。
がん、脳卒中、心筋梗塞に罹患した場合に300万円の保障。
これも夫婦各々で加入しています。

自分の契約は10年目の2011年に肺がん罹患で保険金300万円を受け取って終了です。
10年目までの支払額は130万円弱でしたので、実質約170万円の保障を得られたことになります。

これは全期前納すると保険の意味が薄くなるので毎年払いとしていました。
掛け捨ては好みでは無いので、積立タイプの保険から選んで加入しました。
グラフ貼りますが、解約払戻率は65歳あたりまで契約を続ければ100%を超えます。


当時想定していた使い方は、65歳以降まで契約を継続し、その後時期を見て解約です。
こうすることで契約期間中は三大疾病の保障(300万円-積立額)を無償で得られるという理屈になります。
その時の健康状態や経済状態次第では解約せず生涯継続という判断も出来ます。

貯金は三角、保険は四角というセールストークを聞いたことはあります。
保険は契約直後から最大限の保障、貯金は貯まるまでは余裕が得られない。
そんな理屈を図形で説明しているわけですが。

積立型の保険だと逆三角のイメージですね。
時間経過と共に支払いが積み上がり、実質保障額は(保障額-積立額)となり、小さくなっていきます。
満額積み上げ時の保障額は実質60万円程度です。

実際肺がんに罹患して思ったのは、負担額は健康保険があろうが傷病手当があろうが高額療養費の制度があろうがそれなりに大きいです。
以下、実際の出費額の記録です。


これらに加えて以降も定期的な検査通院は必要になっています。

損得で言うのも変ですが。
仮に加入期間中で一度でも三大疾病に罹患すれば確実にプラスでしょう。
毎年10万円程度を投資に回さず割り切れるなら、ある意味保険らしい保険になると思えます。
65歳まで引き出せない三大疾病保険特約付き定期預金のような感覚です。


住宅ローン団信 三大疾病特約(JAバンク)
住宅ローン返済期間中にがん、脳卒中、心筋梗塞に罹患することでローン残債がチャラになります。
これも契約翌年で肺がん罹患したため、実際チャラになりました。


保険は突発の事態に備えるための商品です。
特に住宅ローンは巨額になりがちなのでしょう。
万が一、働き続けることが出来なくなっても支払いは何とでもなるのであれば特約は不要でしょう。
しかし、そうではないのなら支えきれない債務に備えるためにも保険は必須と思えます。
最悪を考えれば、病気になって働けなくなって家を取られて残債まで残って。
そんな事態になってしまっては人生お先真っ暗ですね。

若ければ罹患確率が低いのは確かでしょうが、0%では無いわけです。
その数パーセントに運悪く自分が入ってしまったら?
運否天賦で保険料ケチって喜ぶところではないと思えます。


個人賠償責任+障害保険(チャブ=元エース)
月650円の掛け捨てです。
弁護士特約付き1億円の個人賠償責任保険がメインです。
自転車で他人様にぶつかってしまったり等、自らの過失で他人様に迷惑をかけてしまった場合の賠償責任保険です。
時代的に必要と思えての加入です。

ついでに死亡時700万円、入院時2000円/日の傷害保険が付いています。
これは無しでも良いのですが、値段も大差ないので付けたままです。


火災保険、地震保険
自宅と投資用マンション全戸で契約しています。
異常気象で台風も強くなってきていますし、家は修理となれば出費も嵩むと思えます。
保険なしはさすがに怖いですね。


自動車保険(チューリッヒ)
自動車保険は自賠責保険は義務ですが、任意保険は一応は任意です。
とはいえ加入するのが一般的な流れでしょうか。

義務で加入する自賠責保険では物損の請求に対応出来ませんし、人身の場合でも上限額が少なすぎます。
なので任意保険では対人、対物共に無制限で加入しています。

よくあるのが、なぜか傷害保険や車関係ある?みたいな変な特約が色々とあったりするわけですが。
自動車保険は自動車保険と割り切って、必要な内容だけ加入する様にしています。


クレジットカードおまけの傷害保険
キャンペーン狙いでクレジットカードが多量にあるわけですが。
たまにカード会社から無料の傷害保険をご紹介しますと届くわけです。
そんなのにも多量に加入しているわけですが、今のところ一度もお世話になったことはありません。


過去の契約
がん保険は積立型のものを1994年からで契約していましたが、これは転職後の金欠時に解約しています。
短期での解約となったので結構な割高保険として終わりました。

あとは社会人なりたての右も左も分からない頃に、いわゆる会社出入りの保険勧誘員の方に勧誘されて、3000万円定期保険+微妙な医療保険というテンプレ的な生命保険に加入していましたが、これも転職前で解約しています。
月に1万円以上は支払っていたはずですが、掛け捨てで内容的にも無駄でした。
こういう勧誘をしているから信頼をなくすと思えるのですが・・・。



ずらっと書いてみましたが。
自分の場合は肺がん罹患という健康面で残念な内容があったため、保険収支は大幅プラスの状態です。
とはいえ別に保険で儲かったという感覚はなく、単純に助かったという感覚です。
そして無かった場合のことを考えるほどに、保険は無駄と一刀両断出来るのかな?そもそもそんなに高いのかな?とも思えます。


自分自身も経験しましたが。
到底不要な高額の定期保険に加入したり。
特約を吟味せず適当に付けてみたり。
あちらとこちらで似たような契約をしてみたり。
そんなことをしていては確かに保険は割高!もったいない!となるのでしょう。


しかし契約直後から最大限の保障が得られて、時間経過で実質保障額が小さくなっていく積立型の保険商品は案外面白い内容のものもあると思えます。
書いてきた通りで、長期で契約を続ければ実質負担額無しで保障だけを得られるものもあるわけです。

住宅ローンについても、病気で働けなくなる自分を想像すれば、無保険は怖いですね。



そんなわけで。


考え方は人それぞれなのでしょうけれど。

どんな保険があるのか。どんな内容なのか。
そのくらいは興味を持って調べてみるのも面白いのではないでしょうか。

見て考えてそして加入しない。これは1つの判断なのでしょう。

しかし世間の声に惑わされて。
必要なのか不要なのかを考える機会もなく。
保険は無駄って書かれてた!だから契約しない!
仮にそんな風になってしまっていたとしたら。
ちょっと怖い気もしますね。

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